開発

インナーもアウターも。
そして糸の開発から編み立て・染色まで
マミヤだからこそ実現できる
世の中にない、高付加価値なストレッチ・ファブリック
100%Made In Japanで世界のモノづくりを支えます

マミヤでは他社が二の足を踏むような設備投資を積極的かつ大胆に行いながら、年間500点にも及ぶストレッチ・ファブリックの開発を独自に進めています。
そこで開発した生地は必ずしも製品化につながるわけではありません。
しかし、試行錯誤を繰り返しながら知識や技術を蓄積するからこそ、市場に求められる高付加価値かつ高品質な生地を生み出すことが出来るのです。
ストレッチ・ファブリックメーカーとしての50年余りの歴史の中で築いた技術とノウハウ、そして原糸メーカー、機械メーカー、染工場などとのネットワーク、
さらに業界の川上から川下まで知り尽くした弊社だからこそ収集できる情報を駆使し、
アパレルやインナーを中心としたあらゆる繊維製品メーカー様のモノづくりを“Made In Japan”で支えています。

開発事例

  • 高級スウェードジャージ「MIP(ミップ)」
  • 防寒肌着
  • 高機能商材「持続性冷感インナー」
  • ハイゲージニット

高級スウェードジャージ「MIP(ミップ)」

※「MIP」は三菱ケミカル(株)の商標です。

空気層を多く含み、軽く保温性に優れた防寒機能繊維

原糸メーカーからのアプローチをきっかけとして開発した防寒機能繊維です。こちらも10年以上にわたってこつこつと改善を重ね、柄や機能などのバリエーションを広げてきたロングセラー製品です。
編み立てして染色した後に、4回もの起毛シャーリングをかけ、独自の技術で毛先を整えることで、空気層を多く含み、軽く、優れた保温性と風合いの良さを実現しました。

インナーからアウターまで用途を拡大しコストダウン

開発当初は皺や起毛ムラを抑えることが難しく、染工場と度重なる打ち合わせを重ね、失敗を繰り返しながら手間暇をかけて開発をしたことで品質を安定させることが出来ました。ただ手間暇がかかる分、実際に製品化するにあたっては、非常にコストがかかります。もともとは婦人服のタートルネックカットソーなどアウター向けの素材としてアプローチを受けて開発した生地ですが、対象をインナーなどの用途に広げて提案した結果、ロットがまとまり、高品質を維持したままでコストダウンが実現しました。現在はアウターやゴルフウェア、スパッツ、ショーツなど様々な用途で使われ、弊社を代表する製品の一つに育っています。

防寒肌着

発売約40年。未だ他の追随を許さない防寒機能繊維のロングセラー

発売から約40年が経過する超ロングセラーのストレッチ・ファブリックです。非常にボリューム感のある生地ですが、軽量かつ伸縮性に富む素材であり、その独特な風合いと肌触りは、今なお高いニーズを保っています。
弊社が製造する防寒肌着は、弊社自身が手作りに近い形で製作したパイルの小寸編み機から生まれました。もともとは腹巻きなどの製造に用いていた編み機ですが、それを使って編んだ生地の裏側に起毛加工を施し、ボディサイズに裁断して肌着用の素材として提案したことが開発の始まりでした。

提案先と共に根気強く試験を繰り返し、発売後もブラッシュアップ

開発当初は、編み立ての複雑さから安定した品質を保つことが困難で、編み機そのものを作り直したり、機械の設定を幾度もやり直したり、多大な苦労を重ねましたが、提案先のメーカー様とともに根気強く試験を繰り返しながら、製品化にこぎ着けることが出来ました。さらに発売後もロスの発生率を減らすなどの改良を重ね、少しずつ精度を上げて、現在に至っています。
効率とコストを優先させる生産方法では実現することが不可能な、これぞ“Made In Japan”と自信を持って言える製品です。

高機能商材「持続性冷感インナー」

素材と提案先のマッチングで実現した開発事例

原糸メーカーが開発したばかりの、まだどこでも扱っていなかった新しい機能糸を用いて、弊社独自の技術で開発した高機能繊維です。接触冷感効果の高さと蒸れにくいという機能特性などからインナー素材として開発し、あるボトムメーカー様に向けたインナー素材として提供し続けています。
この冷感インナーのような素材は、糸の持つ特性を総合的に判断し、従来からお付き合いのあったボトムメーカー様に提案しました。もともとこのメーカー様では、小物という位置づけでショーツやスパッツなどのレディース向けインナーを扱っていました。そこに弊社が、大手メーカー様でも扱っていない新しい素材を提案して採用されたのですが、この新素材を採用したことで、従来製品と比べ、より肉感が薄くスタイリッシュな風合いが生まれ、それが生活者の方々に受け入れられたことで、継続的な採用に至っています。

マーケットに対する感度の高さと開発に対する想いの強さ

このような製品の企画は従来代理店の役目でしたが、弊社の長年に及ぶ事業実績を背景とし、原糸メーカーから弊社に直接アプローチを受ける機会が年々増えています。素材特性に応じて提案先を変えるなど、フレキシブルな判断が出来るのは、自社内で企画営業から生産まで一貫して行う弊社だからこそ。蓄積した技術やノウハウはもちろん、マーケットに対する感度の高さと開発に対する想いの強さが、他にはない製品を実現しています。

ハイゲージニット

織物に近い質感と織物にはない着心地の良さを備えたニット

28G(ゲージ)がベーシックと言われるハイゲージニットですが、弊社は46Gという高密度なストレッチ・ファブリックを実現しました。この素材は布帛に近い質感、風合いを備えるとともに、伸縮性のある、より快適な着心地を備えていることが最大の特徴です。ダウンジャケットの外側やコートなど、従来は織物が使用されてきた用途で使われるニットが実現しました。この製品が市場に流通し始めたのは2012年。弊社にとっては、従来になかったマーケットを開拓するきっかけとなっています。

ポリウレタンの特性を知り尽くしたマミヤだからこそ開発できた新素材

開発のきっかけは国内の編み機メーカーから、一般的な天竺を編むハイゲージニットの機械としてプレゼンを受けたことでした。針の本数が多くなればなるほど糸が細くなり、編み立てが難しくなります。しかも、伸縮性のあるポリウレタンの糸をベアで編むには、非常に特殊な技術を要します。そのため同じ機械を導入したからといって、どこでも同品質の生地が出来るものではありません。糸が詰まることでコストが高くなることもあって、一般のニッターでは非常に手を出しにくい機械であることは間違いありませんでした。ストレッチ・ファブリックに特化して技術とノウハウを磨き、ポリウレタンの特性を熟知した弊社だからこそ取り組むことが出来た開発の典型例です。

ストレッチの可能性に注目されるパートナーの皆様へ